広い敷地面積に多くの車を駐車できるのが自走式立体駐車場のメリットですが、津波のなどの災害が発生したときの避難ビルとしても指定されることが可能になって、その安全への有用性に注目されています。津波などの災害が発生した際に命を守るために少しでも高い場所へと非難することは、東日本大震災の教訓から多くの人が学んだことの一つです。津波の発生時に大きな被害が予想される沿岸地域の場合、災害発生時に周辺のビルに避難しようとしても十分なキャパシティが確保されていない可能性は十分に考えられます。中でも夏のトップシーズンには海岸には多くの人が訪れ、かなりの混雑が予想されるときにもしも津波などの災害が発生すれば、どれほどの被害が発生することになるか想像するのは難しくありません。

そんな時に外壁を設置せず津波の巨大な力を逃しやすい構造上の特徴を持つ自走式立体駐車場があれば、緊急時に多くの人が利用できる避難場所としての機能が期待できます。収容できる駐車場の台数そのものは例えば200台程度だった場合でも、自走式立体駐車場であれば1000人程度の避難人数を収容する想定が可能ともいわれています。災害が多発する現在、避難場所としての有用性を高めるために、災害時の備蓄品の設置やソーラーパネルの設置によって必要最小限の電源の供給まで可能になるような様々な機能をつけることで、自走式立体駐車場はより安全性の高い場所であることへのアピールが可能になります。